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住友麻優子

【監修】 住友麻優子
/新宿デンタルオフィス院長

新宿デンタルオフィスは2006年開業の顎関節症・噛み合わせ矯正専門歯科クリニックです。長年の研究と経験に基づく理論をもとに最適な治療法をご提案いたします。

新宿デンタルオフィスは2006年開業の顎関節症・噛み合わせ矯正専門歯科クリニックです。長年の研究と経験に基づく理論をもとに最適な治療法をご提案いたします。

その開口障害は顎関節症かもしれない?

食事や会話しているときに「口を大きく開けることができない」「口を開けると痛みがある」そんな症状で困っていませんか?咀嚼時や会話時にそのような問題が起きているならば、開口障害の可能性があります。

開口障害になる原因には「外傷」「感染症」「関節炎」などがありますが、最も多い原因の一つが顎関節症です。顎関節症には3大症状というものが存在しますが、その一つに「口を大きく開けられない」という開口障害があります。

この記事では開口障害と顎関節症の関係について解説します。

開口障害とはどんな症状?

開口障害とは、何らかの病状により「下顎の可動域が制限される状態」のことです。具体的には「口が大きく開けない」「口を開けると顎が痛む」「ものを噛むと顎が痛む」などが起こります。

ご自身に以下のような症状がある場合には、開口障害の可能性があります。

・「咀嚼」「会話」「あくび」などで口を大きく開け閉めしたときに顎の周辺が痛む
・口を最大限大きく開けたときに、縦にした3本指が入らない
・固い食べ物を食べたときに顎が痛む

開口障害になる原因には、破傷風、顎関節脱臼、顎関節炎、顔面骨折、扁桃炎、上顎癌、筋肉痛、神経疾患などがありますが、最も多いのが顎関節症と言われています。

開口障害と顎関節症の関係

開口障害の発症要因は様々ありますが、顎関節症が原因だったというケースは少なくありません。開口障害が度々起きる場合には、顎関節症の発症要因や症状と照らし合わせてみる必要があります。

そもそも顎関節症とは

顎関節症とは、「下顎のズレや歪み」「顎周辺の筋肉の緊張」により、顎の痛み、開口障害、さらには全身に不定愁訴を発症する怖い病気です。

顎関節は、下顎頭という下顎の上端部が、側頭骨の下顎窩に入り込む構造になっています。下顎頭と下顎窩の間には関節円板という緩衝材の役割を果たす軟組織があります。その関節円板は通常は下顎頭に密着しています。

それが、例えば「歯ぎしり」「噛みしめ」のような悪習慣により下顎を圧迫し続けると関節円板が前にズレます。関節円板がズレると下顎頭が直接神経を刺激するため顎の痛みが発症します。また、顎周辺の筋肉にも負荷がかかり、過緊張を引き起こして痛みが出ます。

顎関節のズレ、顎周囲の筋肉の緊張は、下顎の歪みに繋がります。下顎の位置は全身のバランスに影響を及ぼすため顎だけではなく全身に不調が起きるというのが顎関節症という病気です。顎の痛みとともに、開口障害、頭痛、肩こり、めまい、耳鳴り、腰痛、体の歪みなどが引き起こされることがあります。

顎関節症により開口障害になる理由

顎関節症により開口障害になる理由は大きく2つあります。それは「顎関節の異常」と「筋肉の緊張」によるものです。

例えば、噛み合わせの悪化などから、下顎に歪みやねじれという異常が生じると、顎関節内で下顎頭が圧迫されるため可動域が制限されます。また、関節円板が下顎頭に前方に押し出されるため、口を開ける時に引っかかり大きく開かなくなります。

また、顎関節がズレ、顎にかかる力が上手く分散できなくなると顎周辺の筋肉が硬直したり、炎症を引き起こすため筋肉痛のような状態になります。口を大きく開けるたびに筋肉の痛みが発症するため、開口障害になります。

開口障害と顎関節症の判定方法とは

開口障害の方が顎関節症を発症しているかは、以下に示した6つの症状や状態を引き起こしているかがポイントになります。該当する箇所がないかチェックしてみましょう。

【判定方法1】口を大きく開け閉めしたときに痛みがあるか

「口を大きく開け閉めしたときに痛みが発症する。」これは開口障害にもっとも多く見られる症状です。この痛みは「顎の筋肉に異常が発生している」「関節円板の位置がズレることで顎関節周囲に炎症が生じている」という2つの可能性があります。
いずれも顎関節症でよく見られる症状です。

【判定方法2】口を大きく開けて縦にした3本指が入るか

口を最大限開いても縦にした3本の指が入らない場合、顎関節症によって開口障害が起きている可能性が高いと言えます。前述したように、顎の捻じれや歪み、関節円板のずれなどから、下顎頭が正常に動作できないため口が大きく開かないということが考えられます。

また、顎の筋肉の収縮によって口が開かないというケースもあります。

【判定方法3】固い食べ物を食べたときの顎の痛み

ビーフジャーキーのような干し肉やスルメやフランスパンなどの固くて噛み切りにくい食べ物を食べたときに痛みが走るような場合も、顎関節症による開口障害が疑われます。

固いものを食べるときには、強い力で何度も噛みますが、その際には咀嚼筋という顎の筋肉を使います。この咀嚼筋は顎関節症になると緊張が強くなります。そのような状態で固い食べ物を食べると咀嚼筋痛により顎に痛みが出たり、関節円板がズレやすくなります。。

【判定方法4】クリック音がする

顎関節症のよる開口障害となっている患者の中には、口を開け閉めしたときに「グキッ」「カクッ」「ジャリジャリ」という異音を訴える方がいます。この音のことを、関節雑音やクリック音といいます。

クリック音の原因は、関節円板のズレと考えられています。関節円板とは下顎頭と側頭骨の間にある緩衝材の役割を果たす組織のことです。関節円板がズレた状態になることで、口を開ける時にズレた関節円板が下顎頭を乗り越える時にクリック音が発生します。
開口障害とクリック音がする場合には顎関節症になっている可能性が高いでしょう。

【判定方法5】筋肉症状(筋痛)

本来、食事や力を入れる時に上の歯と下の歯を噛み合わせ、それ以外の時には咬み合わせていないものです。
「歯ぎしり」「食いしばり」「噛みしめ」の癖がある人は、必要以上に顎の筋肉を酷使しています。顎を動かすと咬筋、側頭筋、外側翼突筋、内側翼突筋という咀嚼筋が働きますが、これら咀嚼筋を酷使することで過緊張状態になります。

咀嚼筋が過緊張になることから「口を開くと痛い」「口を開けられない」などの開口障害が現れます。

姿勢が悪い人も要注意です。姿勢が悪いと頭の位置が傾くため、それに合わせて下顎も歪みます。例えばねこ背で頭が体の前に傾いていると下顎は奥に下がってしまいます。そうすると顎の骨や筋肉に絶えず負担をかけることになり、それが顎関節症につながることがあります。

【判定方法6】全身の不定愁訴(頭痛、肩こり、耳鳴りなど)

はっきりした原因わからないのに「痛みがある」「なんとなく調子が悪い」「だるさや疲れが抜けない」といった症状を不定愁訴(ふていしゅうそ)と言います。

顎関節症になると、顔面骨格の歪みや顎の筋肉の緊張が身体の他の部分にも影響して「頭痛」「肩こり」「耳鳴り」などを引き起こすことがあります。このような不調が精神面にも影響することもあります。

不定愁訴の場合そもそも原因がはっきりしないので「自律神経失調症」と診断され問題が長期化することもあります。
不定愁訴と顎周辺の不具合がある場合には、1度顎関節症の専門医を受診して顎の状態を調べてみることをお勧めします。

開口障害と顎関節症性の治療法

もしも顎関節症による開口障害が発症したときにご自身でできる対処法や治療法について紹介します。

自然治癒

開口障害になったけど「すぐに治るかもしれない」「自然治癒するのではないか」と、そのまま放置する方がいます。

一時的に開口障害や痛みが収まるケースはありますが、原因である「顎の歪み」「筋肉の緊張」などは、適切な治療を受けないと改善しないケースがほとんどです。

開口障害が見られるようなら、早めに専門医に相談するのが正しい対処方法です。

マッサージ

顎の周辺をマッサージすることで開口障害による筋痛を和らげる効果があります。気をつけていただきたいのが、間違った方法で施術したり、強い力を入れてマッサージすることで、筋肉や顎関節にダメージを与えることで症状を悪化させることがあります。

当院ではPNF療法という、顔の筋肉の使い方にアプローチする治療方法を取り入れています。

ストレッチ

口や顎を適度に動かす運動の「ストレッチ」は筋肉をほぐして血行促進を良くするなどマッサージと同じ効果を得ることができます。しかし、間違ったストレッチは症状を悪化させる可能性があるため要注意です。特に過度なストレッチは顎や筋肉に負担をかけることがあります。

ストレッチをおこなうときには専門医の指導を受けておこなうことが大切です。

マウスピースの着用

マウスピースの着用は保存療法の1つです。マウスピースには噛み締める力を分散させる効果があります。顎関節症の患者の多くが噛み合わせが悪く、特定の筋肉や特定の歯に過度な力がかかっていることがあります。

マウスピースで力を分散させることで、これまで過度に力が加わっていた特定の筋肉や特定の歯の負担が減ります。その結果、痛みなどの症状が和らぐことがあります。

ただ、自分の歯や顎の状態に合っていないマウスピースを使うことで、開口障害がさらに悪化する恐れがあります。

新宿デンタルオフィスでは、一人ひとりの患者様に合った特製ナイトガードをご提案しています。開口障害でお困りの方はご相談ください。

開口障害のお悩みは専門医に相談を

開口障害は辛い症状です。食事や会話もままならず、笑ったり、あくびするだけで痛みが発症します。さらに顎関節症になると、全身に不定愁訴が引き起こされることがあります。開口障害に気付いたら早めに専門医に相談することが重要です。

新宿デンタルオフィスは顎関節症の専門クリニックです。開口障害で悩みを持つ患者様へ症状に応じた最適な治療をご提案しています。

まずは予約制の初診カウンセリングでご相談ください。


2021-01-04T18:41:40+00:00