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顎関節症と噛み合わせ 2020-01-31T11:29:13+00:00

顎関節症と噛み合わせ

普段、私たちは意識すること無く、食事の時には、食べ物を咀嚼したり、飲み物を飲んだりしています。また、会話や歌ったりする際、口を開け閉めし、声を出します。

健康な際には、意識することもなく、当たり前に行えるこれらの行為ですが、高齢者の嚥下障害にみられるように、顎や喉の周りの筋肉や神経の伝達の衰えによりこれらの機能が衰えてしまうことがあります。噛み合わせは、顎の周りの筋肉の働きに大きく影響することから、噛み合わせが悪くなると、筋肉のバランスが悪くなり、様々な不調を起こす原因になります。

歯は象牙質やエナメル質などから構成されていて人体の中では最も硬いものですが、毎日の生活の中で歯が磨り減って形が変わることにより噛み合わせは変化します。加齢とともに体が許容する変化なら、問題はありませんが、強い噛みしめや歯ぎしりで歯だけでなく、顎関節や筋肉にも負担をかけ続けると顎関節症になる恐れもあります。

症状が進行していることに気がつかず、ある日、突然、「顎が痛みだす」「口が開かない」「顎がカクカク鳴る」などの、怖い病気である顎関節症が引き起こされることがあります。ここでは噛み合わせと顎関節症という病気の関係について解説します。

顎関節症とは

顎関節症(がくかんせつしょう)とは、顎の関節(顎関節)とその周辺に何かしらの障害が起きる病気です。代表的な症状が「顎の関節や周辺の筋肉が痛む」「食べ物が良く噛めなくなる(顎関節部および咀嚼筋の疼痛)」「顎を動かしにくくなって、口を大きく開ける事ができない(顎運動異常・開口障害)」、「口を開け閉めする時にカクンとか、シャリシャリと音がする(関節雑音)」などの症状です。

その病態は以下の1~5に分類されます

1. 顎関節症Ⅰ型:咀嚼筋障害(咬むための筋肉の障害)
2. 顎関節症Ⅱ型:関節包・靭帯障害(関節周囲の組織の障害)
3. 顎関節症Ⅲ型:関節円板障害(関節の中の組織の障害)
4. 顎関節症Ⅳ型:変形性関節症(関節の形の変形があるもの)
5. 顎関節症Ⅴ型:Ⅰ~Ⅳ方に該当しないもの

【参考】:顎関節症ガイドライン

顎関節症が重度になると顎周辺だけの異常に留まらず、「耳」「鼻」「頭」「首」「肩」など全身に様々な不定愁訴が現れます。この顎関節症は噛み合わせの悪化から発症するケースが多いのです。

顎関節のしくみ

噛み合わせと顎関節症の発症を理解するためには、まずは顎関節のしくみを理解する必要があります。

顎関節とは、簡単に言うと頭と下顎を連結させている関節部分のことです。ご覧の図のように下顎は顎関節からぶら下がっている状態ですが、関節と下顎頭の間に挟まれているのが関節円板です。関節円板は上顎にある関節結節(かんせつけっせつ)と下顎頭(かがくとう)と呼ばれる下顎の突起した骨の間にある軟骨のような靭帯組織です。

この関節円板があることにより、下顎をスムーズに動かすことができますし、衝撃を吸収するクッションの役割も果たします。関節円板はしっかりと固定されている訳ではありませんので、強い衝撃や持続的な力が掛かると、下顎頭に押し出され、ずれてしまいます。中でも、前方にずれることが多くあります。

そうすると以下のような顎関節症の症状が発生します。

・「ジャリジャリ」と骨が摩擦するような音、「ガクッ」という骨が外れるような異音がする。
・関節円板が引っかかって「口が大きく開かない」

また、関節円板は、筋肉や靭帯に支えられている為、その筋肉や靭帯に負荷がかかり過緊張をおこしていると、痛みが出ます。痛みの種類も、顎関節の中の障害、顎関節周辺の筋肉や靭帯の障害に分けられますが、大切なのは、顎関節に負荷をかけている原因を探り、原因を取り除くことです。

噛み合わせとは

歯を噛み合わせた時に上下の歯がバランスよく接触し、食事等、顎を動かすときに、それぞれの歯が機能している状態がよい噛み合わせと言えます。それに加え、新宿デンタルオフィスでは、上下の歯だけではなく、正しい下顎の位置で正しく咬み合わせることがよい噛み合わせであると考えています。

正しい顎の位置で、噛み合わせが良い状態ならば、食べ物をしっかり噛むことができますし、顎関節の動きも安定するため、健康な生活を送ることができます。しかしながら、噛み合わせは、1本でも歯の形が変わっただけで、安定する位置が変わってしまいます。

噛み合わせのバランスが悪くなると、神経を通して脳が素早く異変を感知します。ストレス、イライラなど精神面への影響、肩こり、頭痛、消化器官などの肉体的な不調を引き起こす要因になります。

【噛み合わせが悪くなると起きる症状】
・肩こり、首こり
・頭痛
・めまい、耳鳴り
・鼻づまり
・下痢・便秘
・顎関節症

噛み合わせは、普段あまり意識しないことが多いですが、このように人間の身体のバランスや健康を保つ上で重要です。

噛み合わせはどうして悪くなるのか

噛み合わせは、遺伝や骨格の問題等もありますが、日常生活の癖や習慣、歯科治療などが原因で変化し、悪化することも多くあります。咀嚼時に、1本だけ先に当たる歯があると、無意識にその歯を避けて安定する場所へ移動して噛むようになります。ずれた位置でばかり噛み合わせることにより顎の歪みやねじれの原因となります。

また、睡眠時の歯ぎしり、噛みしめによって歯が摩耗するケースもあります。強い歯ぎしりは自分の体重の2~7倍もの力がかかるともいわれており、歯や顎に大きな負担をかけることになります。

【噛み合わせを悪くする原因】
・悪い姿勢
・顎のずれ
・歯ぎしり・噛みしめによる歯の摩耗
・抜歯・削るなどの歯科治療
・詰め物・被せ物による噛み合わせの悪化

噛み合わせが悪いと顎関節症になる理由

噛み合わせの悪さが原因で、顎関節症を発症する事があります。それは、顎関節は頭蓋骨と下顎をぶら下げている不安定な関節なので、噛み合わせによって下顎がずれた位置で噛み合わせる状態になると、顎関節にかかる負担が大きくなるからです。

噛み合わせが悪くなると、下顎がずれた位置で筋肉も働くことになる為、顎の筋肉の左右のバランスが悪くなります。左右どちらか負担がかかった方の筋肉は緊張をおこし、痛みを引き起こします。また、顎が押し込められた状態になり、顎の動きが悪く、捻じれや歪みが生じやすくなります。

下顎のバランスが崩れると、顎関節の中のクッションの役割を持つ「関節円板」という組織が、下顎頭(かがくとう)に押し出されます。そうすると、顎がカクカク鳴るようにもなります。

このような症状を放置したり、適切な治療を受けないと、激しい「頭痛」「めまい」「耳鳴り」「肩こり」などの全身症状が起こることがあります。また、顔面骨格やそれに付随する筋肉や靭帯が引っ張り合いをおこすため、頚椎・骨盤の歪みにより全身に歪みが生じて、痛みやストレスが増幅されます。

顎関節症と噛み合わせ治療なら専門クリニックへ

顎関節症の症状で悩みは、家族や職場から理解されないことも多く、一人で苦しんでいる方もいらっしゃいます。朝起きると顎の痛みや倦怠感などから「仕事ができない」「通勤できない」という方も少なくありません。

また、ご自身では症状は軽度だと楽観視していると、いつの間に症状が進行して全身に重い不定愁訴が現れるケースがあります。「顎が鳴らなくなった」「顎の痛みが収まった」という場合も、症状が改善された訳ではなく、一時的に沈静化しているだけのこともあります。

「噛み合わせが悪くなった」「顎関節症の疑いがある」という方は、新宿デンタルオフィスにご相談ください。一人ひとりの患者様の症状に合わせて適切な治療方法をご提案しています。歯ぎしり、噛み合わせ悪化の予防、顎関節症進行の予防には、ナイトガードをお勧めする場合もあります。

また、顎位のズレを伴う重い顎関節症の症状でお悩みの方には抜本的な治療である「顎位矯正術」をご提案しています。まず、筋肉から顎を正しい位置に補正し、正しい顎位で噛み合わせを整えることにより、顎の歪みが原因で起こる様々な症状の改善が期待できる手法です。

予約制の初診カウンセリング(1回3~4時間)も実施していますので、まずはご自身の噛み合わせの状態を知るため、顎関節症の進行状態を知るためにも、一度、受診されることをお薦めします。

まずは専門医による初診カウンセリングをご予約下さい。電話03-6304-0917