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顎関節症による顔の歪みと改善ポイント

鏡を見て自分の顔の歪みが気になるという方もいらっしゃると思います。日本人の約9割は、多かれ少なかれ、顔が歪んでいるといわれています。顔の歪みは機能的には、特に問題がない場合も多いのですが、口が開けにくくなったり、アゴの関節に痛みが生じる「顎関節症」が起こりやすくなります。

この記事では、顔の歪みや顎関節症が起こる原因と改善法について詳しく解説します。

顔の歪みの原因は?下顎のズレと悪い噛み合わせで起こる顎関節症

顔が歪む原因の多くは、下顎のズレにあります。私たちが食べ物を噛んだり、話をしたり、呼吸をしたりするときには、主に下顎を上下・左右・前後に細かく動かしています。一方、上顎は頭蓋骨に固定されているので、下顎ほどは大きく動きません。

上顎と下顎の噛み合わせが正しい位置になっていないと、上顎に対して下顎が前後・左右・上下のどの方向かに少しずつズレていきます。この状態が習慣化すると、顎関節や頬の筋肉などに痛みが生じたり、口を大きく開けられなくなったり、アゴを動かすたびにカクカク、ミシミシなどと音がするようになったりします。

このような症状が顎関節症です。顎関節症は、食事や会話などに支障をきたすとともに、顔全体の歪みにもつながります。見た目の印象が悪くなるだけでなく、痛みや不快な症状により、日常生活にも大きなデメリットを引き起こします。

顔のパーツがどのように歪むのか

私たちの目、鼻、口、耳、アゴなどの顔のパーツは、それぞれが頭蓋骨とその周りにある筋肉によって互いに結びつけられています。そのため、それぞれのパーツを動かす筋肉や骨は、少なからず、他のパーツにも影響を及ぼします。

とくに、大きく動く下顎がズレると、顔全体の骨や筋肉が影響を受けるため、目や鼻、口などの顔のパーツが歪んでしまいます。

顎の位置がズレる

顔のパーツのうち、骨や筋肉の動きが最も大きいのが下顎です。物を噛むとき、話すとき、呼吸をするときなど、口を動かすときには、必ず下顎を動かしています。

下顎は、ちょうど耳たぶの内側のあたりで、「下顎頭」(かがくとう)という骨が、ちょうつがいの様に顎関節で頭部とつながっています。頬骨から下顎のエラのあたりにかけて咬筋という顔面の中で大きな筋肉があります。

私たちは、下顎頭を軸として咬筋を動かすことで、口を開けたり閉じたり、物を噛んだり、すり潰したりしています。

ところが、噛み合せの位置がズレていると、ちょうつがいにあたる下顎頭の動きが悪くなったり、咬筋が緊張して硬くなったりするため、下顎の位置が少しずつズレていきます。

この状態が続くとアゴの位置が変わり、顔全体が歪んだり、顎関節症が引き起こされたりするのです。

目の大きさが変わり、鼻や口も歪む!?

下顎を支えている咬筋は目の下の頬骨につながっているので、下顎を動かすたびに、目の周りの筋肉も動かすことになります。

アゴがズレることで、左右の咬筋の力やバランスが崩れると、目の周りの筋肉が影響を受け、歪んだ状態になるため、場合によっては、左右の目の大きさが異なるように見えることもあります。

言うまでもなく、目は人の印象に大きく関わり、表情を作る上でも重要なパーツです。左右の目の大きさが異なれば、その人の印象にも大きな影響を与えてしまうでしょう。

同様に、鼻や口元の周りにある細かな筋肉も、顔の表情を作る上で重要な働きをしています。これらのパーツの筋肉が歪んでしまえば、顔全体が歪むことになり、見た目の印象を含めてさまざまな問題が生じることになります。

顔が歪むことで起きる様々な問題

これまで述べてきたように、アゴの位置がズレることで、顔のパーツや顔全体が歪んだり、顎関節症が起こりやすくなったりします。それでは顔の歪みや顎関節症が起こることで、どのような問題が起こるのか、具体的に挙げていきたいと思います。

1.顔の印象が悪くなる

顔のパーツや筋肉は、咀嚼したり臭いを嗅いだりという機能的な働きだけでなく、「表情を作る」という大きな役割を担っています。

表情を作る顔の筋肉はとても繊細なもので、柔軟性が求められます。アゴのズレによって、無理な力が加われば、顔の筋肉は固く縮み、豊かな表情を作ることができなくなります。

2.鼻呼吸ができずに口呼吸になる

人間を含めた哺乳類は基本的には鼻で息をしますが、顔が歪んだり顎関節症になると、鼻の気道が狭くなり、鼻呼吸がしにくくなることがあります。そうなると、自然と口呼吸をするようになります。

逆に、口呼吸の習慣から口腔内、口の周りの筋肉が弱くなり、歯並びや噛み合わせが悪くなり、歯並びや噛み合わせが悪くなることもあります。

口呼吸が多くなると、唾液の分泌が不足するため、口の中が乾燥し雑菌が増え、虫歯や口臭が起こる原因になります。虫歯、歯周病も顎関節症を発症する要因の一つです。

また、口呼吸になってしまうと、いつも口をポカンと開けた状態になり、口のまわりの筋肉がたるんだ状態になってしまいます。

3.偏咀嚼になる

アゴがズレると、どちらか一方の側で食べ物を噛む癖がついてしまいます。これを偏咀嚼といいます。偏咀嚼を続けていると、さらに下顎がズレることになります。顔が歪んでバランスが悪くなるだけでなく顎関節症が発症しやすくなります。

また、偏咀嚼は、右か左かどちらか一方の歯や歯肉、アゴの骨に偏って強い力がかかるため、歯や歯肉がもろくなる恐れもあります。

このように偏咀嚼は、「顔のバランスを悪くする」「口腔の健康を損なう」「顎関節症を引き起こす」という大きなリスクにつながる悪い癖です。

4.頬粘膜圧痕(ほおねんまくあつこん)になる

頬の内側の粘膜に歯があたることで、白い筋のようなものができることがあります。これを頬粘膜圧痕(ほおねんまくあつこん)といいます。

頬粘膜圧痕は、顔の歪み、噛み合せの悪さ、顎関節症などによって引き起こされ、頬粘膜圧痕が生じる状態が続けば、やがて頬の内側が傷つけられ、強い痛みや出血が起こることもあります。

また、食べ物を噛み砕くときに頬の内側の粘膜を歯で噛むようになってしまい、食事を摂るたびに不快な症状に悩まされることにもなりかねません。食事がスムーズにいかなくなれば、心身の健康にも良いことは何もありません。

5.舌を噛む

頬粘膜圧痕と同様に、噛み合せの悪さや顎関節症により顔が歪むと舌を噛みやすくなることがあります。繰り返し舌を噛んでしまえば、強い痛みが生じ、とても食事どころではなくなります。

たとえ舌を噛むことはなくても、舌の周囲に歯があたり、歯の跡が付いているような状態になるのも良いことではありません。そのまま放置すれば、いずれ症状が悪化し、舌を傷つけてしまうことになります。

顔の歪みを改善するための方法

顔の歪みは見た目の印象を左右するだけでなく、さまざまな不快な症状を引き起こす要因になります。では、顔の歪みを改善するには、どのような方法が考えられるのか、その解決法を一つずつ解説していきます。

1.下顎を正しい位置にする

先述したように、顔の歪みや顎関節症を引き起こす最も大きな原因は、下顎のズレにあります。下顎の位置を正しくするには、まずは自分の下顎がどのくらいズレているのか、知ることが必要です。

そのためには、まず、おでこの真ん中、鼻の頭、アゴの先、鎖骨の中心に小さな丸いシールを貼ります。そして鏡に糸を垂直になるようにまっすぐに張ります。鏡に張ったまっすぐな糸の線に、おでこ、鼻、アゴ、鎖骨のシールが写るように重ねてみて、顔の中心線やアゴの位置が糸に対してズレていないか確認します。

無口な表情だけでなく、噛む動作をしたり、笑ったり、話したりするときなどのさまざまな表情を作り、中心線からズレることがないか、確認してみましょう。日本人の多くは、顔の左側が上がる「左上がり」にズレているといわれています。

2.バランスよく噛む

手に右利き左利きがあるように、食べるときにもどちらか一方の側で噛む人は多いものです。食事は習慣的な動作なので、どちらか一方の側だけで噛んでいると、しだいに噛み合わせが偏ってしまうため、顎関節症が起こりやすくなります。

そこで、今噛んでいる側の反対側の歯で噛むようにして、できるだけ左右両側の歯とアゴをバランス良く使うようにしましょう。最初は違和感があるかもしれませんが、少しずつ練習して習慣にしていきましょう。

また、舌の位置も噛み合わせに関係しています。口を自然に閉じた状態で、舌の位置が上の前歯の付け根に軽く触れていれば正常です。しかし、噛み合わせの悪い人は、舌先が下の歯に触れていたり、上下どちらの歯にも触れず、舌を引いた状態になっていることが多く見られます。

そこで、口を閉じているときに、常に舌先が上の前歯の付け根に軽く触れるように意識することで、アゴの位置が少しずつ改善してくるかもしれません。

また、いつも同じ方向に顔を向け、テレビを見ながら食事をする習慣や、奥歯ばかりで噛む、下を向いて噛むというような習慣も噛み合わせの位置がずれ、顎関節症が起こりやすくなるので注意しましょう。

3.筋肉の緊張をほぐす

口の周りには、声を出したり表情を作ったりする口輪筋(こうりんきん)という筋肉があります。口輪筋をしっかりマッサージすることも顔の歪みや顎関節症の改善につながります。

まず、顔の筋肉をリラックスさせて、口角に人差し指、中指、薬指の3つの指をあてます。口角を意識して指先を軽く回しながら、唇の周りの筋肉をゆっくり揉みほぐします。30秒ほどマッサージしましょう。このとき、歯を押し付けないようにして下さい。

次に、同じように3本の指をゆっくりと回しながら、口角から頬をつたい、耳のほうへ移動します。そうすると、上顎と下顎がくっついている部分があります。ここが先ほど説明した「下顎頭」です。口角から頬、下顎頭の部分をゆっくり30秒ほどマッサージして下さい。強く押し付けてはいけません。筋肉をほぐすつもりでゆっくり行いましょう。

顔の筋肉がほぐれることで不自然な筋肉の緊張がほぐれるので、お顔の筋肉バランスも整うかもしれません。

しかし、噛み合わせが悪くなったことで徐々に顎がずれ、顔の歪みが出てきている場合は、マッサージなどで筋肉をほぐしても、すぐに元に戻ってしまいます。噛み合わせが、すでに顎が歪んだ位置で固定されているからです。

顎関節症の顔の歪みは専門医にご相談を

顎関節症による顔の歪みが気になるようでしたら、早めに専門医の診察を受けることが大切です。新宿デンタルオフィスは、顎位の矯正とともに「口腔内マッサージ」「マニュピレーション」「頭蓋・顔面骨調整」など、患者様に必要な診療をおこないます。

当院では、予約制の初診カウンセリングをおこなっています。顎関節症と顔の歪みでお悩みの方はお気軽にご相談下さい。

まずは専門医による初診カウンセリングをご予約下さい。電話03-6304-0917

2019-04-25T14:20:28+00:00