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顎関節症で合わないマウスピースを使うリスクとは?

私たち顎関節症の専門クリニックでは、「歯ぎしり予防」「噛み合わせの補正」「顎関節への負担の緩和」などの改善ために、患者様にマウスピースの着用をご提案することがあります。マウスピースを使うと、歯や顎の負担が軽減できるため顎関節症の症状が和らいだり、進行を抑えるなどの効果が期待できるからです。

昨今、マウスピースはネット販売などで比較的簡単に手に入れることができます。しかしながら、既製品はフリーサイズで、本人の噛み合わせや顎の状態に合わせているわけではありません。もし、そのマウスピースが自分に合わなかった場合、顎関節症が発症したり、悪化するリスクが高まります。

この記事では合わないマウスピースを使うことで顎関節症にどのような影響があるのか?使い続けることによるリスクについて解説します。

マウスピースの用途

マウスピースには、用途によって様々なタイプのものがあります。歯列矯正用のマウスピース、外傷を予防する為のスポーツ用マウスピース。その他には睡眠中の「歯ぎしり」「無呼吸症候群」「いびき」などの予防対策としてもよく用いられます。

顎関節症の予防の場合には、睡眠時の強い歯ぎしり・食いしばりからの「歯・顎・筋肉の負担を減らす」「開口障害を改善する」「噛み合わせの悪化を防ぐ」という目的として使われます。

睡眠中は無意識のうちに強い歯ぎしりなどをおこなうことも多いため、歯・顎・筋肉に負担をかけてしまいます。その負担が大きすぎるとバランスを崩し、顎関節症が発症します。

それが自分の噛み合わせに合うマウスピースを就寝中に装着することにより顎関節症予防に効果が期待できます。

マウスピースは顎関節症の予防に効果的!?

顎関節症が引き起こされる原因の一つに「歯ぎしり」があります。歯ぎしりは、ブラキシズムとも呼ばれ「食いしばり(クレンチング)」「歯の擦り合わせ(グラインディング)」などの総称です。

歯ぎしりが習慣化すると「歯の擦り減り」「欠損」「ぐらつき」など歯と周辺組織に大きなダメージを与えます。さらに噛み合わせが悪くなると顎関節症の発症リスクが一気に高まります。すでに発症している場合には「歯ぎしり」により症状が進行します。

「噛み合わせは睡眠中に壊れる」と言われますが、睡眠中の歯ぎしりを自分でコントロールすることはできません。そんな状態を助けてくれるのがマウスピースです。

自分に合ったマウスピースを使えば、歯そのものを守るだけでなく、顎関節や顎周辺の筋肉当にかかる負担が軽減する為、顎関節症予防に有効です。マウスピースを着用したことで「顎の痛みが改善できた」「睡眠障害が改善できた」という例も数多くあります。

これは、あくまで「自分に合ったマウスピースを着用する」というのが大前提です。

市販の合わないマウスピースを使うリスクとは?

ネットで「マウスピース」と検索するとさまざまな通販サイトで既製品のマウスピースが販売されています。価格も1000円くらいと格安なものから5000円くらいと手頃な値段のものまでさまざまな種類があります。原産国も国産、中国産、オーストラリア産などそれぞれです。

それらのマウスピースは以下のような効果・改善をうたっています。

・歯ぎしり・食いしばり
・いびき
・無呼吸症候群
・不眠症
・頭痛・肩こり

確かに、上下の歯がダイレクトに当たることが防げる分、効果があるかもしれません。しかし、顎関節症予備群の方など、中には使用に注意が必要な場合もあります。

これらの既製のマウスピースが自分の歯にピッタリ合うように作られている訳ではありません。あくまで既製品ですのでフリーサイズのものや、お湯で柔らかくして自分の歯に合わせるタイプの商品がほとんどです。

問題なのは、フィット感だけではありません。むしろ、マウスピースの噛み合わせの高さが顎関節に与える影響が大きいのです。高さの合わないマウスピースをして寝ると、顎がずれる可能性もあります。

噛み合わせや、顎の状態は人それぞれ違いますので、既製のマウスピースを使い続けることで「筋肉が負担を受ける」「顎位がずれる」ようになります。つまり顎関節症が悪化するリスクが高くなるのです。

1.噛み合わせに合わないマウスピースを使うリスク

一口に噛み合わせといっても人それぞれ状態が異なります。例えば、出っ歯、受け口、八重歯、すきっ歯、交差咬合(上歯と下歯が全体的にズレている)、過蓋咬合(上歯が下歯を覆う)などさまざまな不正咬合の状態があります。

マウスピースと歯の当たり方が顎の動きを阻害することがあれば、開口障害、顎の痛み、歯の痛みなどの症状が余計に増えることがあります。

2.顎や筋の痛みが起こる、呼吸がしづらくなる

自分の噛み合わせや顎に合わないマウスピースの使用は、顎の筋肉の緊張を引き起こします。咀嚼筋痛・表情筋痛が僧帽筋にも影響し、頭痛、首こり、肩こりなどの症状がでます。

また、合わないマウスピースを着用すると「呼吸がしづらくなる」「口呼吸になる」ことから「呼吸器障害」になることもあります。また、装着中は強いストレスを感じることから「睡眠障害」になる恐れもあります。

例として挙げたこれらの症状は顎関節症の発症要因に該当するものばかりです。

3.根本的な原因となる顎関節症が悪化する

顎関節症が発症する主な要因に「顎のズレ」「筋肉の負担」「ストレス」という3つの要素がありますが、合わないマウスピースを着用することにより、この3つの条件を満たす可能性がでてきます。

顎関節症を治そうと思って購入したマウスピースが、残念ながら「顎関節症を悪化させる要因だった…」ということになりえます。

ネットや通信販売などで手軽に購入でき、価格も安いからといって安易に市販のマウスピースを使用することは専門医の立場からみれば、とてもリスクが高い行為といえます。

新宿デンタルオフィスの特製ナイトガード

新宿デンタルオフィスは、顎関節症の予備軍の方やすでに発症したという方のために特製のナイトガードをご提案しています。当院では、一人ひとりの患者様用にオリジナルの咬合器で詳細に診察の上オーダーメイドなナイトガードを作成します。

当院のナイトガードは、お一人お一人の噛み合わせの高さや顎関節の状態に合わせて、ナイトガードの厚さなどを調整したオリジナルのナイトガードを作成しています。

ナイトガードによる治療はあくまで予防的な手法ではありますが、症状の進行を抑えたり、痛みが和らぐなどの効果が期待できます。

【参考】:特製ナイトガードで顎の痛み・開口障害を改善

ご自身の症状を確認する、根本的な治療をするなら専門医へ

顎関節症の症状が出て苦しい思いをされている方の中には、藁をもつかむ思いで市販のマウスピースを購入して着用している方もいらっしゃると思います。しかし、ここまでご説明してきたように合わないマウスピースの着用にはリスクが伴います。

歯ぎしり、食いしばりによる顎の不調など顎関節症が発症したと感じたら、市販のマウスピースを着用し続ける前に、まずは専門医の診断を受けるのが適切な対応です。

新宿デンタルオフィスは初診カウンセリングをおこなっていますので、まずはご自身の症状を専門医に相談しませんか。噛み合わせの状態、顎の状態を確認した上で適切な治療法をご案内いたします。どうぞ、お気軽にご相談下さい。

まずは専門医による初診カウンセリングをご予約下さい。電話03-6304-0917

2019-04-25T14:03:24+00:00