顎関節症は歯ぎしり・食いしばりが原因?症状・チェック方法・対処法まで解説

「顎関節症と歯ぎしり・食いしばりには関係があるの?」
「あごの痛みや違和感は、無意識の食いしばりが原因かもしれない…」
上記のような顎の症状に関して、不安を感じたことはありませんか?
特に、睡眠中や日常生活での無意識の食いしばりは、自分では気づきにくいため注意が必要です。
今回の記事では、顎関節症と歯ぎしり・食いしばりの関係を解説します。
セルフチェック方法や改善策、歯科医院を受診する目安も分かりやすく紹介するので、ぜひ参考にしてください。
顎関節症と歯ぎしり・食いしばりの関係
顎関節症は、噛み合わせだけでなく、歯ぎしりや食いしばりとも深く関係しているといわれています。
まずは、顎関節症と歯ぎしり・食いしばりがどのように関係しているのかを見ていきましょう。
歯ぎしり・食いしばりは顎関節に大きな負担をかける
歯ぎしりや食いしばりでは、自分が思っている以上に強い力があごへ加わっています。
通常の食事時よりも、無意識下ではさらに強い力がかかることもあり、その状態が長時間続くことで顎関節や筋肉に負担が蓄積していくのです。
特に睡眠中の歯ぎしりは自覚しにくいため、知らないうちに症状を悪化させているケースも少なくありません。
こうした負担の積み重ねが、顎関節症の原因の一つになると考えられています。
無意識の「軽い接触」も原因になる
見落とされやすいのが、日中に起こる軽い食いしばりです。
仕事やスマートフォン操作に集中しているとき、無意識のうちに上下の歯が触れ続けていることがあります。
本来、リラックスしている状態では、歯と歯の間にわずかな隙間があるのが正常です。
しかし、歯が接触している時間が長くなると、顎関節や筋肉は休めない状態が続きます。
その結果、少しずつ負担が蓄積し、あごの痛みや違和感につながることがあるため、注意が必要です。
顎関節症のセルフチェック方法
顎関節症は、初期段階では「少し違和感がある」「あごが疲れやすい」といった軽い症状から始まることがあります。
ここからは、顎関節症の代表的な症状や、歯ぎしり・食いしばりのサインがないか確認してみましょう。
あごを動かしたときに出る主な症状
顎関節症では、あごを動かしたときに以下のようなさまざまな症状が現れることがあります。
- 口を開けたときに音が鳴る
- 口を大きく開けにくい
- あごを動かすと痛みがある
- こめかみや頬まで痛みが広がる
特に「カクカク」「ジャリジャリ」といった関節音が続く場合は、顎関節に負担がかかっている可能性があります。
顎関節症の原因である歯ぎしり・食いしばりのサイン
顎関節症の原因である歯ぎしりと食いしばりのサインは、以下の通りです。
- 朝起きたときにあごが疲れている
- 歯がすり減って平らになっている
- 詰め物や被せ物が外れやすい
- 頬の内側や舌に噛み跡がある
これらは、日常的に強い力が歯やあごへ加わっているサインと考えられます。
顎関節症を放置した場合に起こりうるリスク
顎関節症は、「少し音が鳴るだけ」「あごが疲れやすいだけ」といった軽い症状から始まることもあります。
しかし、違和感がある状態をそのまま放置してしまうと、以下のような症状が起きる場合があります。
- 口が開きにくくなる
- 食事や会話の際に強い痛みを感じる
- 頭痛や肩こりが慢性化する
- 顔の左右差が目立つようになる
特に、関節のズレや筋肉の緊張が長期間続くと、自然に改善することが難しくなるため、症状が軽いうちに対処することが大切です。
今すぐできる顎関節症の改善策
顎関節症は、日常生活の中であごへかかる負担を減らすことで、症状の改善や悪化予防が期待できます。
ここからは、自宅でも取り入れやすい改善策を紹介します。
歯を離す習慣を意識する
顎関節症の改善で最も重要なのは、日中の歯を離す習慣を意識することです。
本来、リラックスしている状態では上下の歯は接触していません。
そのため、「唇は閉じて、歯は離す」状態を意識することが大切です。
特に、仕事中やスマートフォンを見ているときは無意識に噛みしめやすいため、定期的に確認する習慣をつけましょう。
顎周囲の筋肉をやさしくほぐす
顎関節症では、あご周囲の筋肉が緊張しているケースも多く見られます。
以下のようにあご周囲の筋肉の緊張を和らげることで、負担の軽減が期待できます。
- 頬やこめかみを軽くマッサージする
- 蒸しタオルで温める
強く押したり無理にほぐしたりすると逆に痛みが悪化する場合もあるため、「気持ちいい」と感じる程度で行いましょう。
硬い・食べ応えのある食べ物を控える
症状が強い時期は、あごに負担をかける以下のような食べ物を控えることも大切です。
- ガム
- スルメ
- 硬いお肉
症状が落ち着くまでは、できるだけやわらかい食事を意識し、あごを休ませることを優先しましょう。
一時的に負担を減らすだけでも、痛みや違和感の軽減につながることがあります。
姿勢を見直す
顎関節症の改善策の四つ目は、姿勢を見直すことです。
以下のような姿勢の悪さも、顎関節症を悪化させる原因の一つです。
- 猫背の姿勢
- 長時間のスマートフォン操作
- 頬杖
上記はあごの位置にズレを生じさせ、顎関節や筋肉に余計な負担をかけてしまいます。
また、首や肩周辺の筋肉が緊張すると、あご周囲にも影響が及びやすくなります。
日頃から背筋を伸ばし、スマートフォンを顔の高さに近づけるなど、あごに負担をかけにくい姿勢を意識することが大切です。
歯科医院を受診する目安
顎関節症は、症状が軽いうちであればセルフケアによって改善が期待できる場合もあります。
しかし、以下のような症状が続いている場合や悪化している場合は、早めに歯科医院へ相談することが大切です。
- あごの痛みが続いている
- 口が開きにくい状態が改善しない
- 関節音が以前より大きくなってきた
- 食事や会話がしづらい
症状が軽いうちに原因を確認し、適切な対処を行うことで、悪化を防ぎやすくなります。
マウスピース(ナイトガード)について
歯ぎしりや食いしばりが強い場合は、マウスピース(ナイトガード)の使用が有効とされています。
睡眠中の歯ぎしりによる強い力から歯や顎関節を保護し、筋肉の緊張を和らげ、噛み合わせを安定させる役割があるのです。
ただし、症状を直接治すものではなく、あごへの負担を軽減し、悪化を防ぐことを目的として使用されます。
当院では、顎関節の受け皿である側頭骨の状態や顎位を3次元的に診断したうえで、一人ひとりに合わせたナイトガードを作製しています。
あごのズレや噛み合わせのバランスに合わせて細かく調整し、この道40年のベテラン技工士がオーダーメイドで製作。
また、一般的には上顎用のナイトガードが多く使用されていますが、当院では下顎に装着するソフト素材のナイトガードを採用しています。
基本的には症状の悪化予防を目的としていますが、あごの痛みや開口障害、軽度の顔の歪みの改善を実感される方もいらっしゃいます。
ボトックスについて
歯ぎしりや食いしばりによる筋肉の緊張が強い場合は、ボトックス治療を行うこともあります。
ボトックスは、筋肉の過剰な動きを抑えることで、食いしばりや歯ぎしり、顎関節症によるあごの痛みや筋肉の張りを和らげる治療法です。
また、頭痛や肩こりの軽減、エラ張りの改善や小顔効果が期待できる場合もあり、当院では、顎関節症治療の補助的な治療としてボトックスを取り入れています。
あごまわりの筋肉や噛み合わせに精通した歯科医師が、症状や筋肉の状態を確認したうえで施術を行いますので、初めての方でも安心してご相談いただけます。
歯ぎしり・食いしばりとストレスとの関係
歯ぎしりや食いしばりは、噛み合わせだけでなく、ストレスも深く関係しているといわれています
ここからは、ストレスと歯ぎしり・食いしばりの関係について詳しく見ていきましょう。
ストレスによって歯ぎしりや食いしばりが起こりやすい場面
歯ぎしりや食いしばりは、以下のようなストレスによって、食いしばりが起こることがあります。
- 仕事や作業に集中している
- スマートフォンやパソコンを長時間使用している
- 緊張やプレッシャーを感じている
- 不安やイライラを感じている
この状態が続くことで、顎関節や筋肉への負担が徐々に蓄積していきます。
ストレスは睡眠中の歯ぎしりにも影響する
ストレスは、睡眠中の歯ぎしりにも大きく関係しています。
日中に受けたストレスを無意識に発散しようとして、就寝中に強い歯ぎしりが起こることがあります。
その結果、朝起きたときにあごの疲れやだるさ、こめかみ周辺の張りを感じやすくなる場合があります。
歯ぎしりと食いしばりに関するストレスケアについて
歯ぎしりと食いしばりのストレスケアに関しては、以下のようなケアを行うことが大切です。
- 軽い運動やストレッチ
- 入浴で体を温める
- 十分な睡眠を確保する
こうした習慣を取り入れることで、歯ぎしりや食いしばりの頻度が減る可能性があります。
まとめ
顎関節症は、歯ぎしりや食いしばりによって顎関節や筋肉へ負担がかかることで、発症・悪化することがあります。
特に、無意識に行われる食いしばりは自覚しにくいため注意が必要です。
「口を開けると音が鳴る」「あごが痛む」などの症状がある場合は、早めにセルフケアや生活習慣の見直しを行いましょう。
また、症状が改善しない場合は、ナイトガードやボトックス治療なども含めた適切な治療を受けることが大切です。
顎関節症や歯ぎしり・食いしばりでお悩みの方は、お気軽に当院へご相談ください。
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