インビザラインの効果はいつから?効果を高める方法や後悔する理由も解説
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【監修】 住友麻優子
/新宿デンタルオフィス院長新宿デンタルオフィスは2006年開業の顎関節症・噛み合わせ矯正専門歯科クリニックです。
審美性だけでなく、よい噛み合わせに仕上げるインビザライン矯正をご提案いたします。
新宿デンタルオフィスは2006年開業の顎関節症・噛み合わせ矯正専門歯科クリニックです。
審美性だけでなく、よい噛み合わせに仕上げるインビザライン矯正をご提案いたします。

透明で目立ちにくく、ご自身で取り外しもできるインビザラインは、多くの人に選ばれている歯列矯正の1つです。
しかし「本当に歯は動いているの?」「いつ効果を実感できるの?」と不安になることもあるでしょう。
この記事では、インビザラインで歯が動く仕組みを紹介したうえで、いつから効果を実感できるのかを解説します。
治療効果を高めるためのポイントも紹介しますので、インビザラインの効果について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
インビザラインで歯が動く仕組み
歯は矯正治療によって、骨吸収と骨形成を繰り返しながら少しずつ移動していきます。
歯は根っこ(歯根)が骨(歯槽骨)の中に埋まっており、その周りには「歯根膜(しこんまく)」という薄い膜があります。
インビザラインで歯に持続的な力を加えると、この歯根膜が圧迫されたり引っ張られたりします。 左側の縮んだ歯根膜は元の厚さに戻ろうとして、骨を溶かします。
一方で、右側の伸びた歯根膜は元の厚さに戻ろうとして骨を作る細胞をつくり、骨を作ります。
上記のように骨の吸収と再生を繰り返しながら、歯槽骨の中を歯根膜と一緒に歯が少しずつ移動していきます。
これが矯正治療で歯が動く基本的なメカニズムになります。
インビザラインはいつから効果を実感できる?
インビザラインの効果は、早ければ1~2ヶ月、はっきりと実感できるのは半年ほどが目安です。
インビザラインの治療法として1枚ごとに約0.25mmずつ歯を動かし、1~2週間ごとに新しいマウスピースへ交換する仕組みだからです。つまり1ヵ月でおよそ0.5mm以上動く計算になります。
たとえば、ごくわずかなすきっ歯であれば、1~2ヶ月ですき間が閉じることもあり、比較的早く効果を感じやすいでしょう。
一方で歯並びの乱れが大きいケースでは、見た目の変化が出るまでに時間がかかりやすく、1~2ヶ月では実感しにくいこともあります。
とはいえ半年ほど経過すれば、多くの方が治療前との違いを写真で確認できるようになります。感じ方には個人差があるため、焦らずに経過を見守ることが大切です。
インビザライン治療で動いてる気がしないと感じるのはなぜ?
インビザライン治療を始めてしばらく経つのに、「本当に歯が動いているの?」と不安になる方は少なくありません。
実は、そう感じるのにはいくつかの理由があります。
ここからは、なぜインビザラインで“動いてる気がしない”と感じやすいのか、その主な要因を3つに分けて紹介します。
歯が動いているのか分かりにくい
インビザラインは歯が動いている感覚をあまり得られないことがあります。
1枚のアライナーで動かせる歯の距離がおよそ0.25mmとわずかで、歯にかかる力が全体に分散されるためです。
一方でワイヤー矯正は調整時に痛みを感じやすく、どの部分に力が加わっているのかを意識しやすいため、変化を実感しやすい傾向にあります。
ただし歯の移動には限度があり、一般的に1ヶ月で動かせる距離は最大でも1mmとされています。
無理に早く動かそうとしても効果はなく、かえって歯根や歯ぐきに負担をかけるおそれがあるため、注意が必要です。
効果が見えるまで期間を要する
インビザラインは、効果が見えるまで期間を要するため、「歯が動いていない」と感じるケースがあります。
矯正を始めてすぐに目に見える効果を感じるのは難しく、治療が進むにつれて少しずつ変化が実感できるようになります。これは、インビザラインが1枚のマウスピースで約0.25mmずつ歯を動かしていくという、段階的な仕組みによるものです。
たとえば、2週間ごとにマウスピースを交換する場合、1ヶ月で0.5mm以上歯が動く計算になります。変化に気づきにくい時期もありますが、マウスピースを着実に交換していくことで、次第に歯並びの改善を実感しやすくなっていきます。
矯正治療全般に言えることですが、歯並びの変化がはっきりと感じられるようになるまでには、ある程度の時間が必要です。
治療期間は半年から2、3年と幅があり、効果を実感できるタイミングも人それぞれ異なります。
傷みが比較的少ない
インビザラインは、ワイヤー矯正に比べて「治療中の痛みが少ない」と言われています。傷みが少ないぶん、「本当に歯が動いているのか不安になる」と感じる方もいるかもしれません。
インビザラインの痛みが少ない理由は、ワイヤー矯正に比べて歯にかかる力が穏やかで、1枚のアライナーで動かす距離がわずかだからです。
ワイヤー矯正では月に1回ほどワイヤーを調整する際に強い力が加わるため、そのたびに痛みを感じやすくなります。
一方インビザラインでは、月に2回ほどアライナーを交換しながら、段階的に歯並びを整えていきます。交換の回数が多い分、1回あたりの負担が小さく、結果として痛みも軽減されやすいのです。
なお、インビザラインもワイヤー矯正と同様に、歯に圧力をかけて動かしている点は変わりません。痛みが少ないからといって、治療効果が出ていないというわけではないため、ためらわずに治療を続けることが大切です。
インビザラインの効果を高める方法
インビザラインでより確かな効果を得るためには、日常生活の中でいくつか意識しておきたいポイントがあります。
ここからは、治療の効果を高めるために大切な取り組みについて詳しく見ていきましょう。
マウスピースの装着時間を守る
インビザラインの効果をしっかり引き出すためには、1日20時間以上の装着を守ることが大切です。
一定時間以上マウスピースを装着し続けなければ、歯が計画通りに動かず、治療の効果が十分に得られなくなります。
基本的に、インビザラインは食事や歯磨きのとき以外は常に装着しておくことが推奨されています。
装着時間が足りないと、歯の移動が遅れてしまい治療期間が長引く恐れもあるため、装着時間は必ず守るようにしましょう。
インビザラインを交換する時期を守る
インビザラインの効果を十分に得るためには、マウスピースを交換する時期を守る必要があります。
マウスピース型矯正は1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換しながら、段階的に歯を動かしていく仕組みです。
インビザラインでは、一定期間分のマウスピースがまとめて渡されるため、交換のたびに歯科医院を受診する必要はありません。
そのぶん患者さまご自身が、交換時期をしっかり管理する必要があります。
1〜2日程度のずれであれば大きな問題にはなりませんが、大幅に遅れたり間違えたりすると、歯の動きにズレが生じて治療がスムーズに進まなくなる恐れがあります。
口内ケアをしっかり行う
普段もですが、特にインビザラインの治療中は、日頃の口内ケアをしっかり行うことが非常に重要です。
虫歯や歯周病が発生するとマウスピースが合わなくなったり、治療を一時的に中断しなければならなくなったりする可能性があります。
マウスピースをつけていると、歯のすき間に汚れがたまりやすくなるため、普段以上に丁寧なケアが求められます。
もし治療中に口内環境が悪化すると、予定通りに矯正が進まなくなる恐れもあるため、注意が必要です。歯磨きやデンタルフロスなどを習慣づけて、虫歯や歯周病をしっかり予防するように心がけましょう。
必要に応じてアタッチメントを付ける
インビザラインの治療では、歯の動きをより正確にコントロールするために、必要に応じて「アタッチメント」と呼ばれる小さな突起を歯に装着することがあります。
このアタッチメントが外れてしまうと、マウスピースが正しくフィットせず、歯の動きにズレが生じて治療が予定通りに進まなくなる恐れがあります。
もし外れた場合はそのままにせず、できるだけ早く歯科医院に連絡して対応してもらいましょう。
インビザライン効果でよくある質問
インビザラインの効果については、治療中の疑問や不安を感じる方も少なくありません。
ここでは、よくある質問に対してお答えします。
治療を検討している方や、現在治療中の方もぜひ参考にしてください。
インビザラインは1ヶ月で効果を感じる?
インビザラインは、約2週間ごとにマウスピースを交換することで、1ヶ月におよそ0.5mmずつ歯が動いていきます。
そのため、治療を始めて1ヶ月程度では見た目の変化をあまり実感できないこともあります。
多くの場合、目に見えて変化を感じやすくなるのは、治療開始から3ヶ月半~半年ほどになるでしょう。
インビザラインで効果を感じるのは何枚目?
インビザライン治療では、4枚目のマウスピースを使う頃から変化を実感しやすくなると言われています。
1枚のアライナーで約0.25mmずつ歯が動くため、4枚分でおよそ1mmの移動が起こる計算になるからです。
1mm程度の変化があると、歯並びが整ってきたと感じる方も多く、見た目にもわずかながら変化を実感しやすくなります。
インビザラインをやらなきゃよかったと後悔することはある?
インビザラインを含む歯列矯正では、人によっては後悔を感じることがあります。
その多くは、治療中や治療後にルールを守らなかったり、適切な治療計画が立てられていなかったりすることが原因です。
たとえば、以下のようなケースで後悔しやすくなります。
- 治療が予定通りに進まなかった
- 歯ぐきが下がってしまった
- 仕上がりが思い描いていたものと違っていた
- 噛み合わせが悪くなった
- 治療後に歯並びが戻ってしまった
こうしたトラブルを防ぐためにも、治療中のルールをしっかり守ること、そして信頼できる歯科医院で治療を受けることがとても大切です。
インビザラインの効果を実感したい方は当院へご相談ください
インビザラインは金属を使用しないため、目立ちにくく快適に進められる矯正方法だと言われています。
治療の効果を最大限に引き出すには、装着時間の管理や丁寧な口内ケア、アタッチメントの管理など、日々の積み重ねが大切です。
すぐに変化が見えなくても、焦らず続けることで確かな手応えを感じられるでしょう。
「本当に自分に合うのか不安…」という方も、一度専門家の意見を聞いてみることで、納得のいく選択ができるはずです。
当院では患者さまのお悩みや歯並びの状態にマッチした、矯正プランをご提案します。
少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。新宿デンタルオフィスのスタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております。